かつては「素敵な人」とのぼせてお付き合いを始め、
「逃げ」と分かって結婚し、
派手な大喧嘩を繰り広げ、
もうやってられん!と貯蓄のために働きに出、
粛々と貯金をしながら、仕事に邁進しているわけだが、
この三日ほど前から、急に北の将軍もどきが
「家を買う」
と言い始めた。
一戸建てではなく、マンションだが。
それが鬱陶しい。
どこに住みたい?と聞いてくる。
どこ駅とか、ここら辺、とか一応答える。
でも結局は自分の住みたいところは決まっていて、
ああだこうだと言う。
正直、どこでもいい。
お金出すのは将軍もどき。
私の意見なんてあってもなくても同然だと思う。
自他ともに、どこにでも生きていける私は、その中で適応するし。
(正しくは適応しようなんて高い志はなくて、それを受け入れているだけ)
意見を聞いてくるのは、私の要望を組み入れる、汲み入れる、わけではなくて、
あとで文句や不平不満を言わせないための言質を取る、にしか聞こえない。
いつものこと。
私は今、仕事が楽しくて、移動した先にも馴染んできて、
ここで一花咲かせる、は無理でも、やり切るまでは!と意気込んでいただけに、
それを潰されたような悔しさ、もどかしさ、やるせなさが心を占めている。
先のことを考えるのは大切なことだと思う。
そのために下準備するのも。
でも、そんなに先のことを机上に載せて、ああだこうだ言うには早すぎると思う。
10年後ならまだぎり、20年後の自分なんて、仕事ができる体力があるかも分からないし、
将軍もどきの会社内での待遇も分からない、皮算用を、どうして具体的に話せようか。
テレワークがずっと続く将軍もどきと、自分の仕事が休みの日はずーっと一緒。
息が詰まる。
しんどい、鬱陶しい。